プライマリーコース海外派遣中の給与(国連ボランティアの給与) を大公開!

プライマリーコース

みなさんこんにちは。このブログを読んでいる人の中には今後国連で働いてみたい、という方もいるのではないでしょうか。国連への入り方は残念ながら簡単ではありません。私も大学生のころから憧れを持っていましたが、30代前半にようやく入ることができました。今から振り返ってみると「あの時こうすればよかった」と思うこともあるので、これから国連を目指している方の役に立つような情報を発信していきたいと思います。

今回は外務省が実施する平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業のプライマリーコースの海外派遣中の給与を大公開します。海外派遣中は国連ボランティア(UN Volunteer: UNV)という身分になります。ボランティアと聞くと生活が不安になる人も多いと思いますが、UNVは有給ボランティアですのでご安心ください。結論から言うと、私の場合は月約USD 2,350でした。私の場合はというのは、勤務地によって手当に差が出るからです。ですが、概ねこの程度だと考えていてもらえたらと思います。 また、国連ボランティアの給与は厳密には給与と言わず、ボランティア生活手当 (Volunteer Living Allowance : VLA)と呼ばれます。では、実際の給与明細の抜粋を見てみましょう。単位は米ドルです。

給与明細抜粋

Monthly living allowanceと呼ばれるのが基本給の部分です。その下のPost adjustmentが地域調整給で派遣される国や地域によって金額が変わります。また、この明細には記載がありませんが、Hardship Classification (駐在困難度カテゴリー) がDの場合はWell-being differential (健康手当)がUSD 500, Eの場合はUSD 1,000が上乗せされます。Hardship classificationはInternational Civil Service Commissionという国連共通のガイドラインを出している団体のホームページで確認できます。H, A, B, C, D, Eのカテゴリーがあり、Hは本部またはそれに準ずる地域、Aがハードシップがほぼ無い地域、Eがハードシップ度が最も高い地域です。

Hardship Classificationの例

Hardship classification 国、地域の例
H ニューヨーク、東京、ジュネーブ
A ジャカルタ、バンコク、イスタンブール
B デリー(インド)、カンパラ(ウガンダ)、ナイロビ(ケニア)
C アブジャ(ナイジェリア)、ハルツーム(スーダン)
D モンロビア(リベリア)、ベイラ(モザンビーク)
E ペシャワール(パキスタン)、モガデシュ(ソマリア)

Hardship Classificationの書類とInternational Civil Service Commissionのダウンロードページ

この書類に各国、各地域のカテゴリーがまとめられています。

ダウンロードの際はこのページでクリックします。

また、UN側の負担で生命保険と医療保険代を払ってくれます(明細内USD 154.78)。ボランティア側の負担はありません。控除はありませんのでこの明細の例だと手取りがUSD 2,365.88となります。

 

UNVの給与はオンライン (https://www.unv.org/become-volunteer)で公開されているので興味のある人は確認してみてください。サインアップが必要です。

プライマリーコースの海外派遣の場合、Volunteer typeはInternational Specialist, Type of contractはInitial, Funding sourceはDonor funded, Type of entity はUN Entity, Durationは12ヵ月, Dependentsはゼロ(プライマリーコースは単身赴任のため)、Resettlement allowance(赴任手当:次の記事で説明します)は有りを選択します。国とDuty Stationは調べたい地域を選んでください。最後にGet resultsをクリックすると結果が表示されます。

UNVには給与に加え福利厚生ももちろんありますので、次回の記事で説明したいと思います。今回の記事は以上です。本記事が皆さんの役に立てば幸いです!

 

コメント

  1. […] ハードシップカテゴリーについては別記事:プライマリーコース海外派遣中の給与(国連ボランティアの給与) を大公開!…に記載 […]

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