プライマリーコースの応募のコツとアドバイス(書類編2: エッセイ)

プライマリーコース

みなさんこんにちは。このブログを読んでいる人の中には今後国連で働いてみたい、という方もいるのではないでしょうか。国連への入り方は残念ながら簡単ではありません。私も大学生のころから憧れを持っていましたが、30代前半にようやく入ることができました。今から振り返ってみると「あの時こうすればよかった」と思うこともあるので、これから国連を目指している方の役に立てれば嬉しいです。

さて、今回は外務省が実施する平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業のプライマリーコースの応募書類作成のコツとアドバイスをまとめたいと思います。書類で重要になり、且つ申し込み前の短期間で対策ができるのが1)申込書と2)平和構築・開発分野における具体的なキャリアプランに関するエッセイです。本記事ではエッセイに焦点を当てたいと思います。

プライマリーコース委託先のHPCのホームページの募集要項を見てみるとエッセイについての説明は以下のようになっています。

(2)平和構築・開発分野における申請者自身の具体的なキャリアプランに関するエッセイ(英文 500 単 語以内・様式任意)

500単語ですのでワード1ページと少しくらいの分量です。書く際に気を付けたい箇所は以下の通りです。

  1. 具体的に書く(何年後、何歳の時にどの組織でどのような仕事をすることを計画しているか。おすすめのタイムラインはプライマリーコース終了後、キャリア初期、キャリア中期、キャリア後期、一線を退いた後 (教育機関で次世代の育成に努めたい 等) です
  2. これまでの自分の学歴、キャリアと、今後のキャリアプランとの整合性 (キャリアチェンジも不可では無いが、その場合はこれまでのキャリアがどのように今後の平和構築・開発のキャリアに活かせるのか、何故キャリアチェンジを決断するに至ったのかをしっかりと説明する)
  3. 上記1-2のキャリアを辿ると、何故、どのように世界の平和・開発の促進に資するのか
  4. プライマリーコースがどのようにこのキャリア形成に役立つか、何故自身にとってプライマリーコース受講が必要なのか
  5. 平和構築、開発分野で今後活躍する強い意志を見せる(文章を考える際にはHPCのパンフレットの巻頭の外務大臣、UNV事務局長HPC代表者等の言葉やHPCのキーパーソンのメッセージをよく読み、自身の思いと共鳴するものがあれば使う)
  6. プライマリーコースのパンフレット、報告書等を読み、趣旨を理解していることを見せるキーワードをエッセイに散りばめる
  7. 自分が今後国際機関等この業界で残っていけることをアピールする
  8. スペルミスを無くす、書式を整える
  9. ネイティブチェックを受ける
  10. 平和構築、開発分野に知見のある数人に見てもらい、フィードバックを受ける

審査担当者は、限られた時間で多くの応募書類を捌く必要があり、あなたの書類はその中のほんの1つです。ですので審査担当者の印象に残る必要があります。この点から、求められているものを簡潔に分かりやすく提供することや、キーワードを散りばめる作戦は有効です。

また、審査する側(HPC)の立場になって考えると、HPCは委託元である外務省に本事業の趣旨に沿った人選を行い、応募者の中から最良の人物を選定した、と説明する必要があります。合格者確定の決裁過程、外務省への報告、後からどのような経緯で合格者が選定されたか振り返れるよう(透明性の確保)、意思決定過程が分かる評価項目・評価基準が定量的に設定されており、審査担当者は各応募書類を評価する際にそれらをまとめたチェックシートを埋めると考えるのが自然でしょう。

ですので、審査担当者が短時間で評価しやすいような分かりやすい書類を作成し、HPCが安心してあなたを推薦できるようなエッセイを書いてくださいね。以上です。本記事がプライマリーコース応募を検討されているみなさんのお役に立てれば幸いです。

 

タイトルとURLをコピーしました