プライマリーコース海外研修中の一日のルーティーン(平日編)

プライマリーコース

みなさんこんにちは。このブログを読んでいる人の中には今後国連で働いてみたい、という方もいるのではないでしょうか。

国連への入り方は残念ながら簡単ではありません。私も大学生のころから憧れを持っていましたが、30代前半にようやく入ることができました。

今から振り返ってみると「あの時こうすればよかった」と思うこともあるので、このブログではこれから国連を目指している方の役に立つような情報を発信しています。

今回は外務省平和構築・開発におけるグローバル人材育成事業プライマリーコースの海外研修中の一日の業務ルーティーンについて書きたいと思います。

はじめに

これは私がアフリカのUNDP事務所(首都)でプライマリーコースの海外研修期間に勤務していた時の経験を基に書きました。海外研修中の研修員の身分は国連ボランティア(UNV)です。

業務内容やルーティーンはポジションによって千差万別ですので一つの例としてご覧ください。例えばフィールド事務所勤務ならフィールド視察がルーティーンに入ります。

起床、勉強、準備、出勤 (6:00-8:30)

6:00に起床しフランス語の勉強、準備をして8:00ごろ自宅を出ていました。

当時は事務所から歩いて20分程度のアパート(3LDK)を同僚1人とシェアしていました。家賃は全体でUSD 1,100程度。一人当たり550ドル。組織から住宅補助が若干出ます。

出勤は運動も兼ねて徒歩で。雨の日や歩くのが面倒な日はタクシーや乗り合いバスで出勤していました。

最近はUberがあるのでタクシーを呼ぶのも楽です。タクシーの場合は片道300円, 乗り合いバスの場合は片道10円くらいでした。

出勤、朝食、ニュースチェック (8:30-9:30)

8:30に職場に到着。一応定時は8:00-17:30ですが、8:30にはほぼ誰も出勤していません(笑)。9:30ゴロにポロポロと出社してきて、10:00には全員揃っている感じです。会議も10:00-設定されることが一般的です。

早くから来ている同僚は大体同じなので挨拶。キャンティーンと呼ばれる社員食堂から朝食を注文。デスクまで持ってきてくれます。

良く食べていたメニューはポリッジと呼ばれるおかゆにはちみつをかけたものとコーヒー。これで200円くらい。食べながらネットでニュースをチェックします。

週に一度、支給されている無線のテストを行います。セキュリティー部門に無線連絡し、コールナンバー(自身を識別するコード。例えばデルタ12など)を伝えテストである旨を伝えます。

やっていない人が多くセキュリティーからやるようにたまに一斉メールが来ます。何かあった時に使えるよう練習は大切です。ちなみに無線は出張に持っていくこともあります。

午前勤務 (9:30-12:30)

メール対応をした後、振られている仕事を進めます。良く回ってきた仕事は

  • 各種報告書作成(社内用、ドナー用、協働している組織用 等)
  • 会議等イベントの立案、準備のための調整、資料作成
  • 同僚から回ってくるタスク対応、各種書類の確認、コメント
  • フィールド事務所の業務進捗確認、何か問題があった場合のトラブルシューティング
  • 関係するミーティングに出席
  • 同僚に投げているタスクのフォローアップ

私はこれまでアフリカとアジアの2つのUNDP事務所で働きましたが、フォローアップは本当に大切でこれを効果的にやらないと物事が進みません。

締め切り日にタスクが返ってこないことは日常なので、対応してくれるようお願いします。あまりやりすぎると機嫌を損ねて更に対応して貰えなくなることもあるので注意が必要です。

私の場合は先ずはCCを付けずに本人にだけリマインダー。返事がなければその翌日に元々CCに入っていた人を入れてリマインダー。それでだめなら翌日に上司をCCに入れてリマインダーといった感じです。

電話やWhatsAppも交えて催促します。その人との関係が良いと仕事が返ってくるスピードも上がるので日々の関係作りは重要です。

フォローアップするタスクが多すぎると締め切りを守るのが普通な日本人の感覚からすると若干心が折れそうになりますが、国連は多文化共生の職場なのでこれが普通と割り切って淡々と対応しましょう。

疲れたら同僚を誘ってコーヒー休憩。コーヒーを飲みながらのゴシップや社内政治の話は意外と重要です。コロナ禍ではこれができないのが残念。

昼食 (12:30-13:30)

お昼時になるとデスク近くの同僚を誘って社食でランチ。アフリカの地元料理、パスタなどのヨーロッパ系料理があります。味はいまいちですが安くて社内では他に選択肢が無いので基本これ。イタリア人上司は「これはパスタではない!」と言いながら社食のパスタを食べていました。笑

一食400円あれば十分。ここで同僚とおしゃべり。楽しい話や仕事の話だけでなくゴシップや社内政治の情報交換をすることも。

コーヒーやランチの場での同僚とのコミュニケーションから事務所で起きている大きな流れや変化が理解できることもあるんだよ

午後勤務 (13:30-17:30)

午前の勤務内容の続きをやります。コーヒー休憩も1回。17:00-17:30は今日の進捗整理と翌日のスケジュール、タスクを確認。急ぎの仕事が無ければ定時で退社します。

帰宅、夕食、自由時間 (18:30-23:00)

帰宅したらシャワーを浴びて夕飯です。あまり料理はしないので、簡単にパスタを作ったり社食で買って持ち帰ったりしていました。

19:30からはフランス語の勉強、21:00-は余暇です。ネットで動画を見たり、携帯ゲームをしたり、スカイプで知人と話したり。7時間は睡眠時間を確保したいので23:00に寝ていました。

まとめ

以上が平日のルーティーンです。この様に一日が終わればとても平和な一日だったと言うことが出来ます。

実際は突発的な仕事が回ってきたり、イベント準備や報告書準備で遅くまで残業が発生することや、休日出勤することもたまにあります。

ですが年の7割はこのように平和なスケジュールで仕事ができたと思います。日々の業務スケジュールという点ではワークライフバランスは良い職場です。

働き方については国連はオープンなので、報告書の作成に集中したいからオフィスでなくホテルのカフェで仕事がしたいといった要望にも快諾してもらいました。

組織に迷惑がかからずタスクが完了するなら全然OKといった社風です。ちなみに自宅勤務、時短、フレックスなども受け入れてもらいやすい職場です。

今回の記事は以上です。本記事が将来国連での勤務を目指す皆さんの役に立てば幸いです。国連に関する記事のリクエストがあればぜひ教えて下さいね。

 

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